FPC
FPCパターン設計
パターン設計内容
当社のパターン設計サービスでは、お客様からご提供いただいた回路設計情報をもとに、フレキシブル基板(FPC)のアートワーク設計(パターンレイアウト)を行います。回路設計(回路図作成、部品選定)は対応範囲外となりますが、FPCの製造性・信頼性を考慮した最適なパターン設計をご提案いたします。
パターン設計では、配線層、絶縁層(カバーレイ・レジスト)、補強板配置、シールドフィルム配置、シンボル配置など、FPC製造に必要な全レイヤーの設計データを作成します。また、インピーダンスコントロールが必要な高速信号線についても、弊社実測値に基づいた配線幅・間隙を提案させて頂きます。
※回路設計(回路図作成、部品選定など)は本サービスの対象外です。
対応CAD
| CAD名称 | メーカー |
|---|---|
| START | ファースト社 |
仕様 / スペック
当社で設計対応可能な代表的なスペックを以下に示します。記載のない仕様については個別にご相談ください。
製造仕様概要
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 層数 | 片面、両面、多層(3~8層) |
| 材質 | PI(ポリイミド)、LCP(液晶ポリマー) |
| 基材厚 | PI:12/25/50μm、LCP:50/100μm |
| 銅箔厚 | PI:2/9/12/18/35μm、LCP:12μm |
| 最小L/S | 0.05/0.05mm(銅箔厚による制限あり) |
| 最小穴径/ランド径 | φ0.025/φ0.125mm(レーザー加工) |
| カバーコート | カバーレイ(PI/LCP)、ソルダレジスト(緑・黒・白) |
| 表面処理 | 無電解金めっき、無電解NiPdAuめっき、電解金/錫めっき |
| 補強板 | PI:50~225μm、FR-4:0.2~1.6mm |
| 実装 | BGA(0.4mmピッチ)、0603チップ、予備はんだ印刷 |
| 外形公差 | 簡易型:±0.3mm / 金型・レーザー:±0.1mm(標準) |
| インピーダンス | シングル50Ω±10%、差動100Ω±10%(MSL) |
※銅箔厚・ベース材の材質や厚みにより対応不可の場合があります(要相談)
※電解めっき(金/錫)を選択する場合はパターンにリード線の追加が必要です
主要設計基準値(単位:mm)
| 区分 | 項目 | 標準 |
|---|---|---|
| パターン | L/S(銅箔厚0.018未満) | 0.1/0.1以上 |
| パターン | L/S(銅箔厚0.018以上) | 0.15/0.15以上 |
| パターン | パターン幅公差 | ±0.03 |
| パターン | 基板端との間隙 | 0.3以上 |
| パターン | 表裏の位置ずれ | ±0.03 |
| 穴 | 穴径公差 | ±0.1 |
| 穴 | 穴位置公差 | ±0.1 |
| 穴 | アニュラリング値 | 0.1以上 |
| カバーレイ | 貼り合わせ精度 | ±0.3 |
| カバーレイ | パターンとの間隙 | 0.3以上 |
| カバーレイ | 開口(四角/円) | 1.0以上/φ1.0以上 |
| レジスト | 露光精度 | ±0.05 |
| レジスト | 開口 | 0.1以上 |
| シールド | 貼り合わせ精度 | ±0.3 |
| シールド | CL/レジストとのクリアランス | 1.0以上 |
| 補強板 | 貼り合わせ精度 | ±0.3 |
| 補強板 | 取付穴との間隙 | 0.3以上 |
| 実装 | 部品外形間 | 1.0以上 |
| 実装 | 認識マーク | φ1.0以上 |
| 外形 | 外形公差(簡易型) | ±0.3(100未満) |
| 外形 | 外形公差(金型/レーザー) | ±0.1 |
| 外形 | コーナーR(簡易型/金型/レーザー) | R0.5/R0.2/R0.05 |
※上記は代表値です。詳細な設計基準については個別にお問い合わせください。
設計時に必要な情報
外形・寸法図
基板の外形形状、寸法、取付穴位置、コネクタ挿入部の形状などを記載した図面です。CADデータ(DXF形式推奨)または寸法入りの図面(PDF・手書き図 等)をご提供ください。外形公差、コーナーR、スリット形状などの指定がある場合は、図面内に明記をお願いします。
部品表(BOM)
実装部品の型番、パッケージサイズ、端子数、ピッチなどの情報をリスト化した資料です。Excel形式が望ましいですが、PDFや紙面でも対応いたします。部品のデータシート(フットプリント情報含む)をあわせてご提供いただけると、より正確な設計が可能です。
結線図(回路図・ネットリスト)
部品間の電気的接続情報を示す回路図およびネットリストです。回路図はPDF形式、ネットリストはCADツールからのエクスポートデータをご提供ください。インピーダンスコントロールが必要な信号線がある場合は、対象ネット名と目標インピーダンス値を明記してください。
DXFデータ
基板外形や部品配置の基準となるCADデータです。DXF形式で作成する際のルールは「5. DXFデータの作り方」をご参照ください。部品配置図がある場合は、DXFデータに部品外形・リファレンス番号を含めていただくとスムーズに設計を進められます。
DXFデータの作り方
FPCのパターン設計をスムーズに進めるため、DXFデータは以下のルールに従って作成してください。材料構成や配線層ごとにレイヤーを分けることで、設計者間の情報伝達を正確に行うことができます
基本ルール
単位はmm(ミリメートル)で統一してください。
原点(0,0)は基板の左下角に設定してください。
外形線は閉じたポリラインで描画してください(隙間やオーバーラップがないこと)。
穴は円(CIRCLE)で描画し、穴径を直径で指定してください。
寸法線・注記は専用レイヤー(DIMENSION)に記載し、形状データと混在させないでください。
材料構成とレイヤーの考え方
FPCは複数の材料層で構成されるため、DXFデータ上でも各材料・配線層をレイヤーで明確に分けて管理する必要があります。これにより、各工程(エッチング、カバーレイ加工、レジスト露光、補強板貼り付けなど)で必要なデータを正確に抽出できます。
推奨レイヤー構成
一般的な両面FPCを想定した推奨レイヤー構成です。多層板の場合は内層パターンのレイヤーを追加してください。
| レイヤー名 | 内容 | 推奨色 / 番号 |
|---|---|---|
| OUTLINE | 外形線(基板外形、スリット、切り欠き) | 白 / 7 |
| DRILL | 穴(スルーホール、取付穴、位置決め穴) | 赤 / 1 |
| L1_PATTERN | 表面パターン(第1層配線) | 黄 / 2 |
| L2_PATTERN | 裏面パターン(第2層配線) | 緑 / 3 |
| L3_PATTERN~ | 内層パターン(多層板の場合、層ごとに追加) | シアン / 4~ |
| COVERLAY_TOP | 表面カバーレイ開口 | マゼンタ / 6 |
| COVERLAY_BOT | 裏面カバーレイ開口 | マゼンタ / 6 |
| RESIST_TOP | 表面ソルダレジスト開口 | 青 / 5 |
| RESIST_BOT | 裏面ソルダレジスト開口裏面ソルダレジスト開口 | 青 / 5 |
| SILK_TOP | 表面シンボル(シルク印刷) | 灰 / 8 |
| SILK_BOT | 裏面シンボル | 灰 / 8 |
| STIFFENER | 補強板外形 | オレンジ / 30 |
| SHIELD | シールド範囲 | 茶 / 31 |
| DIMENSION | 寸法線・注記 | 白 / 7 |
*当社試験結果に基づく測定値であり、保証値ではありません。
DXFデータ作成時の注意事項
表面・裏面のデータは同一ファイル内にレイヤーを分けて作成してください(ファイル分割は不要です)。
外形線上のコーナーには必ずRを設けてください(簡易型:R0.5以上、金型:R0.2以上、レーザー:R0.05以上)。
0mm幅のスリット(切り込み)を設ける場合は、先端にφ0.5mm以上の丸穴を配置してください(切り裂け防止のため)。
コネクタ挿入端子部は、絶縁材に覆われる位置まで端子幅でパターンを延長してください。
スルーホールのランドにはティアドロップを付加してください。
不要なレイヤー、補助線、ブロック参照は削除し、データを整理した状態でご提出ください。
本資料に記載のスペック・設計基準は代表値であり、ご要求仕様によっては対応が異なる場合がございます。詳細は個別にお問い合わせください。