山下マテリアル

 

FPC製品

MSAP FPC (高密度微細配線フレキシブル基板)

製品概要

MSAP FPCは、MSAP(Modified Semi-Additive Process)工法によりポリイミド基材上に微細な銅配線を形成した高密度フレキシブルプリント基板です。

従来のサブトラクティブ工法では厚い銅箔全体をエッチングして回路を形成するため、サイドエッチングによるパターン形状の乱れが課題となっていました。本製品はMSAP工法を採用し、極薄の銅箔シード層上に電解めっきで回路パターンを積み上げた後、シード層のみをフラッシュエッチングで除去することで、最小L/S 30/30μm・精度±5μmの高精度微細配線を実現します。

スマートフォン・ウェアラブル機器・医療機器・車載センサーなど、小型化・高密度実装が求められる幅広い用途に適しています。

技術的特徴

超微細配線(最小L/S 30/30μm)

めっきによるアディティブな回路形成により、サブトラクティブ工法(最小L/S 50/50μm)では実現困難な30/30μmの超微細配線を安定的に形成します。配線密度の大幅な向上が可能となり、デバイスの小型化・高機能化に直結します。

高パターン精度(±5μm)

サブトラクティブ工法の精度±10μm(最小値)に対し、±5μmの高精度を実現します。シード層のフラッシュエッチングのみで回路を分離するため、サイドエッチングの影響を最小化し、設計値に忠実なパターン形成が可能です。

理想的な矩形断面形状

エッチング対象が極薄のシード層に限られるため、パターン側壁の台形化を抑制し、矩形に近い断面形状を実現します。これによりインピーダンス制御の精度が向上し、高周波信号伝送に優れた回路設計が可能です。

柔軟な導体厚み設計(5~20μm)

めっき条件の調整により5~20μmの幅広い導体厚みに対応し、微細配線と導体厚みを両立できます。信号伝送特性と製造性のバランスを用途に応じて最適化可能です。

仕様 / スペック

項目 MSAP サブトラクティブ
最小 L/S 30 / 30 μm 50 / 50 μm
パターン精度 ± 5 μm ± 10 μm(最小値)
導体厚み 5 ~ 20 μm 5 ~ 19 μm
基材 PI PI、LCP
微細配線適性

工程概要

Step 1 シード層形成 ポリイミド基材上に極薄銅箔(シード層)を積層
Step 2 パターンめっき フォトレジストで回路パターンを定義し、電解銅めっきで配線を形成
Step 3 レジスト剥離 フォトレジストを除去し、めっきパターンとシード層を露出
Step 4 フラッシュエッチング シード層のみを短時間エッチングで除去し、回路を分離
工程概要

試験データ

MSAP工法により製造したFPCサンプルの顕微鏡観察・寸法計測結果を以下に示します。

顕微鏡観察・寸法計測結果

観察条件:光学顕微鏡(倍率 ×100 / ×400)

観察項目 倍率 結果・所見
配線幅(直線部) ×400 約27~28μm(設計値30μm)
配線間隔(スペース) ×400 約52μm、均一な間隔を維持
曲線部パターン ×100 カーブ部でも幅・間隔の均一性を確認
ファンアウト部 ×100 ビアからの引出し・パッド形状とも良好
ビア接続部 ×100 ビアランドと微細配線の接続に欠陥なし
断面形状 ×400 矩形に近い良好な断面プロファイルを確認
※ 計測値はサンプルの代表値です。

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※製品仕様は予告なく変更される場合があります。
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